JA様受発注センターシステムのリニューアルを行いました。
要望:UI/UXの見直し/スマートフォン・タブレット対応/デザインの刷新
ロゴ作成/デザイン作成/ソースコード納品
本受発注システムは各JAに導入しているため特定のURLが公開されていません。そのためこのサイトのリニューアルのあらましがわかるように下記にて概要をご確認ください。
〇概要
JAグループの受発注業務は、これまで主に電話や手書きのFAXを通じて行われており、多大な手間と人員が必要でした。その結果、誤発注や事務的なミスが発生するほか、各支店の注文内容を本店が把握できないといった内部統制上の課題も指摘されていました。これをデジタルトランスフォーメーションの一環としてタブレットやスマートフォンで管理できるように受発注センターシステムのサイトをリニューアルいたしました。
こうした問題に対応するため、JA全農はJA受発注業務と在庫管理を統合する「受発注センターシステム」を開発し、2023年4月現在で8県21JA(山形、秋田、群馬、兵庫、島根、愛媛、福岡、長崎)にモデル的に導入しています。このシステムでは、「JA支店(営農経済センター)→JA本店→全農」の間で受発注を効率化しています。
このシステムの特徴は、パソコンとインターネット環境さえあれば簡単に導入でき、大規模なシステム投資が不要な点にあります。例えば、兵庫県のJAたじまでは、2024年1月から購買事務の効率化を図り、人員削減やミス防止を目的としてこのシステムを導入しました。これにより、FAX発注からWEB発注への切り替えが実現し、ペーパーレス化が進むだけでなく、発注履歴がシステム上に保存されるため業務の「見える化」が促進されています。今後は、データを活用した過剰在庫の抑制など、さらなるメリットも期待されています。
福岡県のJAみなみ筑後では、2020年10月にこのシステムを導入しました。4つのグリーンセンターからの発注が本店に集約されたことで、内部統制が強化されただけでなく、組合員の注文を手作業でパソコンに入力する手間も省け、事務処理が大幅に削減されました。結果として、担当者の業務全体の約2割が効率化されました。
さらに、JAしまねでは、ある地区本部において受発注担当者が定時で業務を終えられるようになり、働き方改革にもつながる成果が見られています。
JA全農では、受発注システムの説明資料や動画も作成しており、JAと導入に合意すれば、概ね3か月から6か月で導入可能です。また、県域で稼働しているJA購買システムとの連携を望む声もあり、JA全農は県中央会や県電算センターと協力しながら、JA内での受発注・在庫管理業務の改善を進める方針を打ち出しています。
また、組合員からの要望が強い「組合員向けのオンライン受注機能」も開発中で、これにより組合員がWEB上で直接JAに発注したり、JA職員が生産者のもとを訪れてモバイル端末で発注を行うことが可能になります。この機能は、2024年度下期にも稼働を開始する予定です。同時に、「新・資材店舗POSシステム」も稼働し、JA本店が各店舗の販売・在庫情報を一括管理できるようになる予定です。
JA全農の調査によれば、あるJAの営農経済センター職員の業務の約3割は配送や資材店舗の運営に費やされており、営農指導業務に割かれる時間はわずか5%にとどまっています。また、購買事業職員の数は1990年代初頭の約10万人から、2018年には約3.5万人まで減少し、人手不足が深刻化しています。その一方で、組合員の所得向上や農業生産の拡大に対する期待が高まり、営農指導事業の充実が求められています。
このような状況下で、JAの受発注業務の効率化は、組合員の期待に応え、JA職員が本来の業務に集中できる環境を整える重要なステップとなっています。
参考URL:JAの受発注業務 WEBシステムで効率化を支援-JA全農